量子力学

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同種粒子の多体系

同種の粒子がたくさん集まった合成系を考えたい。

1粒子系の状態空間を$V$とすると、素朴に考えると$N$粒子系の状態空間は$V^{\otimes N}$となる。
しかしながら、ここに量子力学の性質として「同じ種類の粒子の番号付けを入れ替えても状態は変わらない」を要請すると、この$1$か$-1$か全空間をとってはいけないことになる。
「状態は変わらない」ためには、粒子の入れ替えで変化しうるのは波動函数の位相部分だけであるが、「2回入れ替えると元に戻る」ことから、位相変化としてあり得るのは$e^0$または$e^\pi$、すなわち$1$か$-1$かだけであることが分かる。
「$1$か$-1$か」はSchrödinger方程式で変化しない、すなわち時間変化しないことから、この区別は粒子の種類に固有のものであることが分かる。

粒子の番号付けの入れ替えで波動函数が不変のものをボソン(boson)、波動関数が$-1$倍されるものをフェルミオン(fermion)という。

$V^{\otimes N}$の中から粒子の入れ替えに対して形が変わらない成分を抜き出した部分集合を$\mathrm{Sym}(V^{\otimes N})$、$-1$がかかる成分を抜き出した部分集合を$\mathrm{Asym}(V^{\otimes N})$とする。
以上のことから、$N$粒子のボソン系の状態空間は$\mathrm{Sym}(V^{\otimes N})$、$N$粒子のフェルミオン系の状態空間は$\mathrm{Asym}(V^{\otimes N})$で書けることになる。

第一量子化

上記のように$\mathrm{Sym}(V^{\otimes N})$および$\mathrm{Asym}(V^{\otimes N})$で状態空間を書くことができる。

素直な基底は次のようにとれる。

ボソン

以下ケット間のテンソル積記号は省略する。
$S_N$を$N$個の置換とする。

対称化演算子$S$を$$S\ket{\psi_{n_1}}\ket{\psi_{n_2}}\cdots\ket{\psi_{n_N}} := \frac{1}{\sqrt{N!}} \sum_{\sigma \in S_N} \ket{\psi_{n_{\sigma(1)}}}\ket{\psi_{n_{\sigma(2)}}}\cdots\ket{\psi_{n_{\sigma(N)}}}$$で定める。

すると、$$\mathrm{Sym}(V^{\otimes N}) = \mathrm{Span} \set{S\ket{\psi_{n_1}}\ket{\psi_{n_2}}\cdots\ket{\psi_{n_N}} | n_1 \leq n_2 \leq \cdots \leq n_N}$$が成り立つ。

フェルミオン

反対称化演算子$A$を$$A\ket{\psi_{n_1}}\ket{\psi_{n_2}}\cdots\ket{\psi_{n_N}} := \frac{1}{\sqrt{N!}} \sum_{\sigma \in S_N} \mathrm{sgn}(\sigma) \ket{\psi_{n_{\sigma(1)}}}\ket{\psi_{n_{\sigma(2)}}}\cdots\ket{\psi_{n_{\sigma(N)}}}$$で定める。

すると、$$\mathrm{Asym}(V^{\otimes N}) = \mathrm{Span} \set{A\ket{\psi_{n_1}}\ket{\psi_{n_2}}\cdots\ket{\psi_{n_N}} | n_1 \lt n_2 \lt \cdots \lt n_N}$$が成り立つ。

Bose演算子

正準交換関係(canonical commutation relation; CCR)

$$[\hat{a}, \hat{a}^\dagger] = 1,\quad [\hat{a}, \hat{a}] = [\hat{a}^\dagger, \hat{a}^\dagger] = 0$$


最終更新: 2019-12-11 15:52:23 +0900

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